遅すぎる新年会

先週の金曜日は皆で遅すぎる(笑)新年会をしてきました~わーい。

場所は若草公園の近くにある小鉄本店とかいうお店で、ここは3500円で焼肉ともつ鍋が食べ放題。
しかも飲み放題までついてるんですよね~。

でも集まったメンバーはみんな食が細い人たちばかりなので(汗)
元を取らないうちにもう満腹!

いろいろ話して小鉄を出ました。

みんなまだ酔い足りないって感じだったので、二軒目は友人が前に一度足を運んだというお店へ行きました。
ここはいろんな種類のお酒が置いてあってすっごくよかったです。

いい感じに酔っ払ったところで、締めはやっぱりカラオケでしょう。
みんなで歩いて向かうことにしました。


しかしカラオケ店の売りのひとつである飲み放題コースとかいうものをセレクトしてしまうと、その飲み放題コースをつけた場合とそうでない場合とでは、一人当たりの料金に怖ろしいほどの差異が生じる。これは周知の事実だろう。とはいえ、喉を酷使しておきながら一切の水分補給をせぬ程、皆マゾではない。こうなったら、コンビニで飲料を調達しそれを鞄に忍ばせて入店するより他に方法はない、と誰が言い出したのかはもう忘れてしまったが、とにかくわれわれは酔った勢いまかせの大胆な行動に出ることにしたわけだ。で、コンビニへと赴き各自好きなドリンクを物色。俺は当然ジャワティーを購入。

そうして店外で喫煙しながら待っていると、会計を済ませた他のメンバーもひとりまたひとりと出てきた。残るはSさんのみ。飲料ごときでいつまで迷っているんだろう。と吸い口付近まで燃え尽きた煙草を店外に設置された灰皿(皿のかたちはしていないが)に捨てて、ふと店内をのぞくと、レジ前に立つSさんの姿が視界に入り、続いてレジの卓上に置かれた大小色とりどりの菓子袋が目に飛び込んできた。もちろん実際には菓子袋はこちらに向かって飛んできたりはしなかったが。ともかくあんなに大量のスナック類を、どうやってカラオケ店の店員の目を欺き、指定された部屋まで持ち込むのというのか?冷静さを欠いたほろ酔い気分で実行出来る程容易なことではなかろう。そもそも買うのは飲料だけではなかったのか?(とはいえ自分もバウムクヘンを買ってしまっていたので、人のことをとやかく言えた立場ではなかった)。いずれにせよこれはかなりの難事業である。誰かが生唾を飲み込む音が聞こえた気がした。しかしそれは自分がジャワティーを嚥下した際に発した「ゴキュ」という音であった。われに返ると酔いも急速に醒めるように思われた。いまや額には油汗さえ浮き始めていた。

このままあたふたしていても仕様があるまい。一先ず購入した飲料・食品類を誰かの鞄に隠さねばということになったのだが、鞄を持っている人間が自分ひとりしかいなかったため、必然的に俺の鞄に全員の購入した商品が詰め込まれた。元々それほど大きな鞄ではなかったせいで、全てを詰め込んだときには鞄はパンパンに膨れ上がっていた。それは一見して怪しいとの判断が下される状態だったが、他に術がないこともまた明らかだったので、泣く泣く我慢した。

カラオケ店に着くと、自分以外のメンバーが自分の盾になるように前方に立ち、店員の視界を遮断した。そうしてカウンターで受付けを開始。自分はといえば、なるべく鞄を背後に隠し、カウンターには常に己のフロント部分のみを向けていようと小刻みに位置を調整していた。絶対に背中を見せてはならない。俺は貧ぼっちゃまだ。そんな風に言い聞かせながら自分自身に与えられた役割を全うすることに徹した。そのときもうひとりの店員(このときカウンターには2人の店員がいた)が、こちらを見ていることに気付いた。しかも大変まずいことにその店員と目が合ってしまった。慌てて視線をそらすとそこの壁に注意書きのようなものが掲げられており、読む気もないのに「食品の持込み禁止」の文字が俺の目に飛び込んできた。もちろん文字はこちらに向かって飛んできたりはしなかったが。

・・・ようやく受付けが終了し、そして無事店員に引き止められることもなく、密計は完遂した。他のメンバーがどう感じていたかは解からないが、俺の心は何かをやり遂げた充実感でいっぱいだった。まるで、かつてボルンホルマー通りに存在していた東西ベルリンの検問所を突破したときのようなスリルを味わうことが出来た。もちろん、自分にそんな検問所を突破した経験があるわけではない。