17:20

夜は友人の車で、一人足りなかったけど三人で、珍しく隣町まで足を伸ばして、そこのガストでブレイクして、店を出ると外は思いのほか快適な気温で、なかなか風が心地いい感じ。潮風だ。ということですぐそばの砂浜まで歩いて行き、時刻は十一時をまわったくらいだったと思うけど人もわりといて、その暗がりで少人数で固まって、親しげに仲間内で、うちとけた、とてもくつろいだ雰囲気でそれぞれの時間を過ごしているようだった。僕らも少し離れた、ほとんど波打ち際に腰を下ろして、ユーチューブで音楽を聴いたりしていた。真横に旅館かホテルだかがあって、そこの窓のいくつかには灯りがともっており、窓辺では宿泊客たちが外を眺めたりおしゃべりしたり、といった光景が、視線を少し上げると見えるのだった。向こうからこちらはどんなふうに見えているのか、なんかあそこに愚かな奴らがいるぞと見下ろしているのか、あるいは暗くて視認できないか、それを知ることは出来ないわけだが興味はある。浮かれてその場に、思い切って、というほどの決意も要しないけど、寝転んでみると、敷きつめられた砂のひんやりとした、やわらかな感触が背中から頭部にかけて伝わってきて、このままここで少し眠ってみるのも悪くないかも、でも確実に風邪をひいてしまうだろうな、やめておこう、それで腰を上げてまた歩き出した。