他人の不幸は はちみつパイ

飼い猫が死んだ・・・。
年明けくらいから、鼻水をたらしたり、くしゃみをしたり、人のズボンにゲロを吐いたりと、すこぶる体調が悪そうだった。風邪をひいたのかと思い、近所のおばさん(猫大好き人間)からシロップ薬をもらって、スポイトで飲ませたりしていたのだが・・・。完治はしなかったようである。俺は飼い猫(近所のおばさんは勝手に「チロちゃん」と呼んでいたが、自分は名前をつけていなかった)をダンボールに寝かせ、首輪(おばさんからのプレゼント)をはずした。そして亡き骸を保健所に持って行った。さらば、さらば、さらば。ああ、おばさんに何と説明すればいいだろう。きっとかなしむだろうな。俺以上ににかなしむことだろう。おばさんは猫大好き人間だから。こんなことなら、もっとたくさん写真を撮ったり、肉球をつついたりしておけばよかった。そういう機会は永遠にうしなわれてしまったと考えると、非常に悔やまれる。これでうちに住む猫は残り2匹になってしまった。写真の者たちがそうである。左のこげ茶と右の黒は種違いの姉妹(名前はつけてない)。母親がいなくなったと分かったら、こいつらもかなしむんかな。心配なのは、黒のチビの方も、どうやら風邪をひいているっぽいということだ。こげ茶のほうはまるまると太っていて元気すぎるくらいなのだが。黒はなかなか太らない。いつもずびずびいっている。大丈夫だろうか? 家に帰ると、黒がこげ茶のボディに鼻を突っ込んでもぞもぞやっていた。こげ茶は母猫ではないから乳はでないはずなのに・・・。よく見ると黒はこげ茶の毛を吸っているのだった。こげ茶はすこし邪魔くさそうな感じだったが、黒のしたいままにさせていた。
俺は2匹にいまさらながら名前をつけようと思った。「霧島」の湯に浸かりながら。