四月の読書

2015年4月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:359ページ
ナイス数:30ナイス

中2の男子と第6感(1) (ヤンマガKCスペシャル)中2の男子と第6感(1) (ヤンマガKCスペシャル)感想
福満しげゆきの描く部屋がすきだ! ベットとテレビと机と本棚だけの殺風景な純和室。鄙びたムード満点の懐かしい空間。勝手知ったる友人の部屋へ遊びに来たときの様なくつろいだ気分になる。棚の木目やたたみの線やふすまに天井…細部まで丹念に描きこまれた古臭くて居心地のよさそうな感じのこの部屋自体が妄想の中の空間なのでは?という気がしてくる。こんな部屋で日がな一日サディスティック眼鏡少女と無為なやりとりを交わして過ごすというまさに中2的愚かな妄想をこんなにも娯楽として面白くひとつの作品として仕上げる手腕にすげーとなる。
読了日:4月18日 著者:福満しげゆき
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。10.5 (ガガガ文庫)やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。10.5 (ガガガ文庫)感想
相変わらずラーメン描写の上手さには感心させられる。
読了日:4月5日 著者:渡航

読書メーター

ハイキング

国指定重要文化財であるところの柞原八幡宮に行ってみることにした。さいわい妻も休みだったので二人で出かけた。


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この案内板によると、柞原八幡宮まではここからおおよそ5キロの道のりであるらしく、5キロならば歩いても小一時間、天気もいいことだし、日頃の運動不足解消のためにもぜひチャレンジしてみようではないか、ということになった。まずはコンビニでお茶とパンとおにぎりを買った。着いたら食べる用である。それをかばんにつめこんで、高台にある住宅地のわりと勾配のきつい坂道をのぼっていく。じつに快適な気候で、足取りも軽やかに、調子よくずんずんと、どこまでも歩いていけそうな気分になる。


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しかし、早くも息が切れてきた。かなりのぼったなあと思う。それでもまだせいぜい二十分くらいしか歩いていない。眼下の景色はまあいいとしても、周りは家ばかりでまるでハイキングという感じがしないのは不満である。もちろんぼくたち以外に歩いてる人なんていない。たまに犬を散歩させている地元民らしき人物とすれ違う程度だ。


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途中途中にある道案内をたよりに進む。


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やがて、住宅地を抜けると人家もまばらになってきた。おまけによくわからない道に出てしまった。ほんとにこっちであっているのか。さっきまで所々にでていた道案内もなくなった。かれこれ一時間以上は歩いているはずなのだけれど、一向に目的地は見えてこない。めっきり口数も減ってただ黙々と歩を進めるだけの時間が長く続く。

だんだんと不安になってきたので一旦立ち止まり、ポケットからアイフォンを取り出してグーグルマップで検索してみることに。どうやら現在の道で間違いはなさそうだ。ただし、この地点から目的地までの所要時間約三十六分などと出ている。え! まだそんなに遠いのか……と愕然とする。しかしここまで来たら今更引き返すのもそれはそれで面倒くさいし、とにかく先へ進むしかないよなあ、とあきらめに近い投げやりな気分で、アイフォンの画面を見つめながら、しかたなくのろのろと歩き出す。グーグルマップのナビにしたがいつつ。


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その結果、このようなけもの道を行く羽目になった。
この道の先に目的の神社があるのだと思えばこんなものはどうってことはない。ちなみにぼくも妻も神社になどまったく興味はない。目的地云々ではなく、とにかく早いところこの行程を終わらせたい一心でいまは歩いている。
道はどんどん荒く、奥に行くほど木や枝が足元を邪魔して歩きにくくなっていく。さらに空を覆う木の割合が多くなっているのか、昼間にもかかわらずかなりうす暗くなってきた。いつになったらこのけもの道を抜けるのだろうか。アイフォンの電池も残量わずかになってきたのでそろそろ到着してくれないと困る。たよりのグーグルマップによると目的地まではあと五分。もう少しだ。目の前はおかまいなしに張り出した蔦や枝が進行方向をふさいでいたり、また、小さな羽虫の集団が中空にたむろしていたりして、たいそう進みづらい。

目的地まであと三分、二分、一分……というところまで来て、いよいよ完全に道が途絶えてしまった。前方には見渡すかぎり木しかない。
この時点でようやく、グーグルマップのナビが間違っていることを確信した。

さて。困ったどうしよう。とりあえずこのけもの道を抜けださなければならない。というわけで前に進むのはやめて(というかこれ以上進めない)道を横方向に歩いて行くことにした。しばらく行くと柵で囲われた畑に出た。ほったて小屋みたいな建物もある。しかし人の気配はない。畑の外周に沿ってぐるりと歩いて行くと舗装された道に出ることができたので少しほっとする。ただ、出たところがちょうどきれいに道が左右に分岐している地点で、これはどっちに進めばよいのか……。ぜんぜんわからない。そもそもここがどこなのかすらわからない。
足が棒だ。都合よくタクシーが通りかからないかと思い、しばしそこに立ち尽くしていたが、タクシーどころか一台の車も通らない。

とはいえ、このままここにこうしていても埒があかないので、どちらかに歩いていくしかなかろう、ということで適当に歩き出した道の向こうから、ちょうど人が歩いてくるではないか! すかさずその人(おじいさん)に声をかける。
「こんにちは」「はい、こんにちは」「あの、柞原八幡宮へはどう行ったらいいでしょうか」「柞原は、こっち」と言っておじいさんが指し示した方向は、ぼくたちが進んでいたのとはまるきり逆方向だった。

「私の歩調に合わせてくれれば案内しますよ」というおじいさんの言葉に甘え、速度を落として三人で歩く。どうやらおじいさんも柞原方面へ向かっているらしい。神社の前にバス停があるので、そのバスに乗るために歩いているのだという。バスがあるのか。だったらぼくたちも帰りはバスで帰ろう。と妻に話していると、おじいさんが、バスは次の十二時半のを逃すと夕方までないから乗るなら急いだほうがいいと言う。時間を確認すると、すでに十二時十分だった。

それから少し行くとまた道が二股になっている。その一方を指して、「あとはここを真っすぐ行けば目をつぶってても神社に着くから」と言うおじいさんにお礼を述べて、しっかりした足取りで歩き去っていくそのうしろ姿を見送った。


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やっと到着。


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神社には拍子抜けするほどなにもなかった。
詣でている人もだれもいない。お守り売り場のような場所に二三人の職員らしき男性がいたのだが、ぼくたちが着くなり皆どこかへ行ってしまった。どこに行ったんだろうかとキョロキョロしていると、少し離れたところにある事務所で皆して昼ごはんを食べている。無防備にカップラーメンなんか食べていて、とてもリラックスした雰囲気。おそらく昼休みなのだろう。時間もあまりないのですぐにまた石段を下ってバス停へと急ぐ。


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……バスはすでに行ってしまったあとだった。
待合所のベンチに座って、買っておいたパンとおにぎりを食べることにする。多少生温かくなっていたが背に腹は代えられない。
そばにあった案内図を見てみると、柞原八幡宮の裏手に二葉山原生林なる森がひろがっている。ぼくたちはきっとこの森に入り込んで道を見失ったのだろう。

帰りはまた徒歩である。トホホ。

還暦祝い

妻が働いてるホテルのレストランで義父の還暦のお祝いをした。
レストランで食事後、妻の上司のはからいで、初めて21階にも足を運んだ。
地上104mというからそれなりの高さだ。
間接照明で薄暗い、いかにも高級そうなバー。雰囲気ある。
隅の席ではスーツの男たちが一塊になって酒を飲んでいた。
メニューを差し出されて、見てみると知らん酒ばかり。当然値段も安くはない。
義父がジン・トニックを注文したのでぼくもそれに習う。
全面ガラス張りの大きな窓から街が一望できた。

5:26

昨日疲れた。
結局ろくに眠れはしなかった。
昼前に終わって外に出ると素晴らしくよい天気。このまま帰るのも勿体無い気がして、ふと、友人が今日は休みかもしれないと思い連絡してみるとよかった休みだった。昼飯一緒に食う約束をとりつけて迎えに来てもらう。で、近所のお好み焼き屋へ。日曜日のせいかけっこう混んでいる。入るなり少年みたいな店員から、「すいません、禁煙席がいま満席で空いてないのですが…」と言われる。いや、ぼくたちはなから煙草を吸うつもりだし。むしろ禁煙席の方が困る。というわけで悠々と喫煙席に陣取る。2人して広島風お好み焼きを注文しようとしたのだが、広島風はキッチンにて焼きあがったものが出て来るようになっていて、それが45分くらいかかりますがよろしいか? と言われ、さすがにそこまでまてないので、ちがうやつにした。待っている間にお互いの近況報告などする。と言っても特筆すべきことはなにもないのだけれど。友人は仕事が激務でかなり大変そう。若干痩せたような気もする。休憩もろくにとれないのはたしかに辛いだろうな。休日も返上で働いている模様。それに比べればぼくの方はまだマシなものかもしれない。

帰って、村上春樹の「ファミリー・アフェア」を読んでねむる。

別府


妻と別府行った。温泉行く予定が結局買い物しただけで疲れて帰ってきた。体調もよくなく。
妹の就職祝いに渡すつもりで電気ケトルを買った。
久々に日出まで行った。なにやら大掛かりな工事してた。

5:38

週末は会社の飲み会で、昨日はずっと部屋の片付け。

仕事後、シネマ5へ行く。

トリュフォー映画祭。しかし二週間で九本上映という過密スケジュールなため、ぜんぶを観ることは到底無理だ。
でも35ミリフィルムでの上映なんてこの先観る機会もないだろうから、多少無理をしてでも駆けつけるべきかも。

とはいえこちらも仕事の疲労が尋常では無く、案の定寝てしまった。気づいたら映画は終わっていた。

これはブラック・コメディなのだと思う。随所に笑えるシーンがある。二人の男が淡々と、招待客の人数とそれぞれの部屋の割り振りを話し合うだけのテレビ番組が登場するが、あれはなんなのか。意味がわからなさすぎる。

映画自体は少々かったるかった。体調万全でもこれは眠気を催したかもしれない。

カイエデュシネマの勝手にしやがれの特集号?が見事に燃やされていた。この時期、トリュフォーはもうゴダールとは袂を分っていたんだったっけか。

19:36

まだ会社……。

なかなか映画の感想書けない。観たやつがけっこうたまってきてるので忘れないうちに書き留めておきたいのだけども。
日曜日は夜にシネマ5でホン・サンスの「へウォンの恋愛日記」。昨日はシネコンで「花とアリス殺人事件」。どっちもガラガラだった。というか昨日なんてぼくたちだけだった。チョイスの問題なのか。

前半はほぼアリスのみ活躍。それだけでも十分に映画として成り立っているが、やはり花とアリスが出会ってからのほうが俄然おもしろくなる。ふたりのやりとり、ふたりがなにかをやっている(それがどんな他愛もないことでも)だけでたぶん何分でも観ていられる感じ。
背景よかった。過剰に叙情的な音楽はどうかと思ったが。
べつにアニメであることの違和感は感じなかった。寧ろこっちのほうが作品の雰囲気には合っているのでは?とすら。
花の、鈴木杏の第一声がすごく低い声で「おっ」と思う。でもそういえばこんな声だったなあ、こんなしゃべりかたをする女の子だったなあとなつかしい再会をはたした気分になる。
シリーズ化して毎週テレビで放送してくれないだろうか。 

16:28

地図の読めない男話を聞かない女?そんな題名の本があって一時期売れたように記憶してるが、いやまあその内容は読んだことないので全然知らないのだけど、ぼくらは夫婦揃って地図が読めない方向音痴なのだ。妻を夕方車で職場迄迎えに行って、その足で映画館まで映画を観にいくという段取りになっていた。だけど時間的にわりと急がないと上映時間危うい感じだったため、高速を利用することに。普段は高速なんて全然乗らない。だから間違った。というのはまあ言い訳に過ぎないとは思う。高速に入ってすぐの分岐でぼくは完全に真逆のルートに乗ってしまったのだ。当然高速なので次のインターチェンジ迄はおりられない。結局相当目的地からは遠ざかった地点でやっとこさ高速から出られてでもまたすぐUターンして高速に乗り今度こそは間違えなかった。で、なんとか映画にも間に合った。

14:09

久方ぶりにここの日記を読み返したら、まあなんだか偉そうなことも書いているけど概ね面白いんじゃないか?と思え、こうしてまた、もう何度目になるかわからないが、日記を再開しようという衝動に駆られた。そんなろくでもない決意を一先ずテスト投稿。

自由が丘で


2日続けてホン・サンス
今日も館内はガラガラ。
なんとなくこういう作風のひとなのか、ということが朧につかめてくる。基本、煙草を吸って酒を飲んで酔っ払ってくだを巻いているだけ。この作品は構成に割りと作為的なものがありそうな感じなのに、無意識的な、適当な雰囲気もあって、とにかく不思議だった。おもしろかった。

ソニはご機嫌ななめ


仕事終わりにシネマ5へ。今日はbisのほう。日曜日の夜でお客は少ない。三、四人といったところ。
映画はたいへんおもしろかった。というか、こんな映画は観たことない。おそろしく地味なのにこんなに新鮮なことが起きてしまうことのおどろき。

ジャージー・ボーイズ

シネマ5で今年初の映画。

ここを訪れるのはたぶん数年ぶりだろうか?
ぜんぜん変わっていなくてホッとした。
相変わらず使いづらいせまいトイレ。ぼくの知ってるシネマ5だ。
でも、ロビーにある喫煙スペースが仕切り付きになっていたのは昔と違う。
でもいまどきタバコをまともに吸えるところのほうが珍しい訳だから、これは大変稀有なこと。
喫煙者を優遇し過ぎだろうというくらい、タバコを吸う場所の居心地がよいのだ。他の、非喫煙者はまともに座るスペースすらないというのに。喫煙者には広々としたソファにふんぞり返れるほどのスペースが与えられている。かたわらに「The Usual Suspects」のポスター。


なつかしい感触のする座席(フランス キネット社製の椅子)に身体をしずめて上映開始を待つ。お客はまあまあ。
しばらくするとブザーが鳴って、館内のあかりがゆっくりと消えていく。幕があがり、白いスクリーンがかがやきはじめる。
そこにうつしだされるだれかの人生をぼんやりと夢のようにながめている。