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真夜中、2時くらいに地震がきてそのとき僕はコタツで眠っていたらしいのだが、かなりの揺れで一気に目が覚め、コタツの上の妻のスマホが「地震です、地震です」と、疑いの余地のないことを言っていて、でもそのスマホの持ち主である妻の姿が見当たらない。立ち上がろうとして、膝を立てたところで揺れが更に強さを増したような、左右にはげしく揺さぶられる感じがして、これは立てないと判断したのか、這うようにして、隣の寝室の襖を開けるけど、その布団にも妻はいない。揺れはまだ続いていた。いつおさまるのだろう。おさまらないのか。これはもう本当のヤバイやつなのか。とりあえず布団にでも潜り込んだりした方がいいのか。ただこのままむき出しの身を晒している状態は心もとない。というか妻はどこにいった。気付いたら名前を叫んでいたが、情けないことに僕は妻に助けを求めるような気持ちだった。結局布団に潜り込むこともしないまま、ということはおそらく心のどこかで高を括っていたのだろう、揺れはじきにおさまるとそういうふうに狼狽えながらも楽観視していたのだろう、四つん這いでウロウロしているうちに揺れはやんだ。妻が目の前に立っていた。トイレに入っていたらしい。妻曰く、大きなトラックが通過したときみたいなガタガタという揺れを感じたくらいで、体感的にはそれほどでもなかったとのこと。すぐテレビをつけると、地震速報が流れている。しばらく見ていて、余震もなさそうなので、明日も仕事だしと思って、布団でちゃんと寝ることにした。僕のiPhoneにも緊急地震速報、強い揺れに備えてください、は届いていたみたいなのだが、おやすみモードにしていたせいで音が鳴らなかったのだった。これからはおやすみモード解除しとくべきかも。それで一応早速解除して寝ることにした。2時間、着信がきた、会社からで、出てみると、さっきの地震の影響で工場が停電、復旧の見込みが立たないため自宅待機とのことだった。えー、と思った。とりあえずこの際なので9時くらいまで寝てやることにした。起きるとまたすぐ会社から電話で、今日はもう無理なので休みになった、と言われた。今後どうなるかはまだわからない、また連絡が入り次第知らせる、というので、僕自身は思いがけず連休となってしまった。妻もちょうど休みだったので、昼くらいから出かけて、中国山椒を探すことにした。ギャバンから出てるやつがわりと近所のスーパーで見つかって、昼ご飯に麻婆豆腐の素を買って作ってかけようとしたら、ミルされてないやつ、粒のままのこれはそういうやつだったので、そのせいなのか、かなりドバッとかけたのに痺れは感じられなかった。代わりにむせ返るような強い香りだけがあって、なんだか気持ち悪くなった。やはりちゃんとすり鉢とか買って粉にしないとだめなのか。そうこうしているとまた会社から。今夜の夜中から仕事になってしまった。まあ今夜はそれで仕方ないにしても、明日以降の予定はどうなるのか。ああそれに停電してるから機械にも何かしらの不具合が起きているかもだし。溜息。