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ぼくはあまり造形的なセンスがなく、自分が作ったものが良いのか悪いのかまったくわからなかった。ある日作ったものをそのときは良いと思ったけれど、次の日にやっぱりこれはダメだと思ってしまう。でもそれを捨ててしまうのには忍びない。なぜならそれはもう既に生み出されたものなわけです。ぼくの造形センスに対しては良し悪しがあるだろうけど、生み出されたモノ、行為の結果そのものには良し悪しはないはずです。だとしたら、むしろ、良い悪いの判断が出来なくなるくらい複数のものを作り出してしまおうと。そのときは300個くらいの手のひらサイズの立体を作って、良し悪しの判断をしないということを唯一の判断にしました。